天秤を持つ女
ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer) 推定制作年代:1662年~1665年頃 技法:カンヴァス、油彩 サイズ:39.7×35.5cm 所蔵:ワシントン、ナショナル・ギャラリー フェルメール作品の殆どが、左窓からの静謐な光が室内を柔らかく包みこむが、この作品に関してはカーテンの僅かな隙間から入ってくる強めの光であり、他の作品とは雰囲気が異なります。女(妊娠しているように見える)が持っている天秤ですが、バランスをとっているだけで皿の上には何も載っていません。 後ろの画中画は「最後の審判」 フランドル絵画では、伝統的にこの女性で隠されている位置に、天秤で人間の魂をはかる大天使ミカエルが描かれているので、天秤をもつ女性は、魂を天国と地獄とへ振り分ける大天使ミカエルの存在を暗示しています。 |