ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)デルフト眺望

デルフト眺望




デルフト眺望
作品解説
ヨハネス・フェルメール(Johannes Vermeer)
推定制作年代:1659~1660年頃
技法:カンヴァス、油彩
サイズ:96.5×115.7cm
所蔵:デン・ハーグ、マウリッツハイス美術館

デルフトの街の南端部分、スヒーダム港周辺の風景。時計塔の時刻が7時過ぎを示しているので朝の光景である。

この絵はフェルメール再発見者として有名な美術批評家で画商のトレ・ビュルガー(本名テオフィル・トレ)が1866年に絶賛し有名になった。

しかし、トレが最初にフェルメールの作品を見たのは1842年であり、マウリッツハイス美術館で「デルフト眺望」も見ている。彼の著書に初めてフェルメールの名前が出てくるのは1858年になってからで、その時の著書には「フェルメールはデルフト眺望で度を越した厚塗りをしている。それは、こんにち、ドゥカンの作品にしばしばみられる体のものだ。彼は鏝で街を建てようとしている。彼の描く壁は本物のモルタルで出来ているとさえ言える。あまりに行き過ぎている。レンブラントは決してこうした過剰に陥ることはなかった」とかなり否定的な評価であった。