絵画芸術
 ヨハネス・フェルメール（Johannes Vermeer） 推定制作年代：1666年～1667年頃 技法：カンヴァス、油彩 サイズ：120×100cm 所蔵：ウィーン、美術史美術館 神聖なアトリエに画家とモデルをモチーフとした大作。寓意の解釈は様々あるが、大きなオランダ地図を背景にモデルの女性が月桂冠をかぶり、手にはトランペットと書物を持っていることを考えると以下のような解釈が妥当だと思われる。 まず、月桂冠は古代より優れた芸術家に与えられるものであり、トランペットは名声、書物はそれが後世まで残ることを暗示している。つまり画家という職業とオランダ絵画芸術の普遍性と崇高さを讃える絵であり、同時にフェルメールの自画自賛とも言える。 この絵画芸術はフェルメール没後、妻のカタリーナが最後まで手放そうとしなかった作品なので、家族にとっても特別な絵だったのだろう。 |